今日はこれ聴いた。

聴いた音楽について書くブログ。

2022年 買ったCD

ベストアルバムを決めるにあたって買った理由も含めたメモです。

PCへ取り込んだ日付でさかのぼっていきます。

 

12/8

1.But wait. Cats?/[Alexandros]

テレビ朝日のフェスで見た時も買おうか迷っていたんですが、『ぼっち・ざ・ろっく!』の山田リョウが好きそうだなと思ったのが購入の決め手でした。「無心拍数」、結束バンドがやってもたぶん全く違和感がないんじゃないでしょうか。

 

2.SONGS/スカート

いずれ聴くだろうと思ったので購入。スカートの曲みたいな短編書いてみたいです。

 

3.THE IDOLM@STER SHINY COLORS PANOR@MA WING 08/THE IDOLM@STER SHINY COLORS

サブスク解禁されていたんでSHHisの「Bouncy Girl」聴いたらとてもキャッチ―で、シャニマスだとSHHisが好きなのでドラマパートも聴きたくて購入。音がペラペラなのはどうにかならんかと思っていたりしますが、この手の曲ならまあ許容できるかなぁと。

 

4.THE IDOLM@STER SideM GROWING SIGN@L 04/THE IDOLM@STER SideM

サブスク解禁を機に触れてみたら「Pavé Étoiles」があまりにもツボで、かつこのユニットの卯月巻緒くんと水嶋咲ちゃんの(二人が並んだ時の)ビジュがとにかく好きだったので、ドラマパートも聴きたくて購入。エムマスのリズムゲーも始めた。

サブスクでいろいろ聴いてみたんですが、カフェパレの曲、UNISON SQUARE GARDENの「君の瞳に恋してない」「mix juiceのいうとおり」あたりに通ずるキャッチーさがあってどの曲も好きです。ていうかUNISON SQUARE GARDENがシャッフルや裏打ちを多用する音楽をうまく解釈しているといった方が正しいか。

 

11/30

5.青いの。/go! go! vanillas

買ったのは中古。今度のアルバムも予約してるし表題曲はそっちでも聴けるけど、映像が豪華だったので購入(と言いつつまだ見てない)。表題曲のメロディが好きなのと、ライブ音源も楽しい。

 

11/24

6.Harvest/04 Limited Sazabys

『ぼっち・ざ・ろっく!』の伊地知虹夏が「ジャパニーズパンク」「メロコア」が好きとコミック1巻で言ってたんで、あんまり聴かないジャンルなんですが「今の女子高生でそのジャンルならまあフォーリミやろ!」という雑解釈で購入。しかしとても良くてハマっています。元気が出る。

 

7.Honey & Darling/KANA-BOON

『ぼっち・ざ・ろっく!』のEDに谷口鮪さんが楽曲を提供していたことをきっかけに購入。もともと「スターマーカー」がすごく好きだったのでいい機会でした。

 

8.キミボク/アルカラ

野音のライブも行くことにしたし!と購入。アルカラらしさが詰まっていていいアルバムです。「Dance Inspire」が好き。

 

11/20

9.青春コンプレックス/結束バンド

このへんから『ぼっち・ざ・ろっく!』にドはまりしていった形跡があります。光のファズってなんだ。

 

11/12

10.kimi wo omotte iru/Kurayamisaka

インターネットでの評判を見てサブスクで聴き、なんかいい雰囲気だなというそれだけで購入。cinema staffみがあって個人的にとっつきやすかったのはうれしい誤算でした。この手の音楽、雰囲気で買ってハマりきらなくて結局売ることが何度かあったので……。

 

10/27

11.HAKKOH/SAKANAMON

SAKANAMON15周年おめでとう! 15曲といいつつ短いインストやインタールードもあるのでそんなに長く感じない。ライブをあんまり意識しない曲が多く、それが自然体な雰囲気なのがSAKANAMONらしいなと思います。

 

10/18

12.カオスが極まる/UNISON SQUARE GARDEN

自分がUNISON SQUARE GARDENのCDを買わないわけがない(と言いつつkaleido proud fiestaツアーのBDを予約したかどうかちゃんと覚えていない)。

 

10/15

13.Amplified Tour 2021 at OSAKA/ヒトリエ

今年ヒトリエにめちゃくちゃハマり、シノダ氏の歌がもっと聴きてえ!という一心でこれも購入。

 

10/4

14.MEMORIES 2/ネクライトーキー

この日THE KEBABSとの対バンで「おっいいじゃん」と思ったので購入。

 

10/1

15.出町柳パラレルユニバース/ASIAN KUNG-FU GENERATION

『プラネットフォークス』が良かったのと、サーフブンガクカマクラ第二弾に向けたシングルなんだろうと思うと期待しかなかった。「追浜フィーリンダウン」が良かった。

 

9/1

16.singularity/tacica

tacicaのアルバムだ~!と期待して購入。しかしボーカルばっかり目立つミックスがあんまり最近の気分に合わなくてきちんと聴けていない。

 

8/12

17.Cとし生けるもの/リーガルリリ

しばらくサブスクで聴いていて、当初はあんまりハマらんかもと感じていたものの、「買って聴けばハマるのでは!?」となぜか思い立って購入。買って聴いてたら実際ハマった。古いアルバムもそのうち買いたいな。

 

8/10

18.酸欠少女/さユり

この頃は『リコリス・リコイル』を見ていて「花の塔」がWALKMANで聴きたくて買った。しかしリコリコは最終回まで見ていない。このアルバムも音圧パツパツな感じがあんまり好みじゃなくて通しては数回しか聴いてないかも。

 

19.NEW BORN GHOST/Tele

サブスクでたまたま名前を見て、何の気なしにアルバムの頭から再生してみたら「アンダルシア」からめちゃくちゃ良くて思わず購入。これからの活躍が楽しみなアーティストです。

 

7/26

20.Apiacere/麻倉もも

しばらく買うか迷っていたんですが「ピンキーフック」がやっぱり好きなので購入。「君だけに見える星」、普通に普通の女性声優ポップスという感じなのに曲順と他の曲調との違いいい感じにカタルシスが生まれていて気持ち良かったです。あとどの曲もリズムへのアプローチが良くていいアルバムです。

 

6/22

21.アイム・スティル・ヒア/ナードマグネット

最初は地味なアルバムかなと感じていましたが、ライブで曲を聴いたらメロディがめちゃくちゃ良くてハマりました。

 

22.PHARMACY/ヒトリエ

今年間違いなく一番聴いたアルバムです。昨年からヒトリエにはハマり始めていたんですが、このアルバムで私の中でのヒトリエのランクがかなり高い位置に来ました。超好き。

 

5/14

23.Leo/need SEKAI ALBUM vol. 1/Leo/need

この頃はプロセカをよくやっていました。サウンドに若干ばらつきを感じる(「いかないで」がなんかすごいカラオケ音源っぽい)のが気になって全体としてはあんまり聴いてないけど前半の畳みかけはすごく好きです。

 

5/12

24.Bergkamp/Transit My Youth

一曲目からオルタナ感すごくて好き。the pillowsを思い出す感じです。

 

5/4(この日にPCを買い替えたっぽいので以降はいつ買ったか不明)

25.Highlight/蒼山幸子

ねごとの後期が特に好きだったので購入。良い感じでしたが、これやるならねごとのままでもよかった……?と思わないこともなかった。

 

26.ミメーシス/日食なつこ

昨年の『アンチ・フリーズ』がすごい好きだったので今年も購入。ある意味で延長線上にあり、衝撃という体験の点では昨年の方が強かったけど、今年もいいアルバムでした。

 

27.コンポジット/夏川椎菜

1stアルバム『ログライン』の出来の良さと「クラクトリトルプライド」収録の二点で購入。しかしあまりにライブを意識した作品になっていてあんまりハマらなかった。個人的にはロック調の曲はなんすがやらんでもよいのではという気持ちが正直ある。

 

28.JUMP ROPE FREAKS/ズーカラデル

なんかのタイミングでサブスクで聴いたときに、1曲目「まちのひ」のイントロのギターのかっこよさと、この曲に「まちのひ」というタイトルを当てる感性に「おっ」と思って購入。どの曲もスタンダードにいい曲で、そこが良くも悪くもあり、しばらく聴いたあたりで飽きちゃっていたんですが、思い出して「トーチソング」を聴いたらやっぱり好きでした。

 

29.伸び仕草懲りて暇乞い/ずっと真夜中でいいのに。

今年の前半はずとまよにハマってました。サブスクで過去のモノから一通り聴き、何枚かのアルバムは購入もしてみましたが、リリースを重ねるごとに世界観はそのままに「届けよう」という意志が強くなっている感覚があり、最新が最高といういいアーティストだなぁと感じました。ちなみに私が今年Spotifyで一番再生した曲はずとまよの「ミラーチューン」でした。

 

30.kaleido proud fiesta/UNISON SQUARE GARDEN

最高。

 

31.霽れを待つ / 「1」/Leo/need

プロセカにハマっていたので。好きなユニットはレオニとニーゴです。

 

32.限りなく灰色へ / アイディスマイル/25時、ナイトコードで。

同上。「アイディスマイル」がめちゃくちゃいい曲……。

 

33.解放のヒント/PELICAN FANCLUB

昨年の終わりあたりか、今年入ってすぐあたりか、「星座して二人」をたまたま聴いてそれがとにかく刺さり、その後先行リリースされた「俳句」もかなりツボだったので購入。好きな曲は好きなんですが、長いわりに何曲か間引いても成立してしまいそうなアルバムだなと感じており、アルバムトータルだとちょっと聴き疲れてしまう印象。

 

34.プラネットフォークス/ASIAN KUNG-FU GENERATION

これも収録時間は長いんですが、こっちは全然疲れないというかなんかずっと聴いていられるアルバム。音がすこぶるいい、というのも大きい気がします。曲の雰囲気としては、アジカンのこれまでの個人的なイメージからはかなり離れていたんですが、それらを塗り替えて今のアジカンめちゃくちゃいいじゃん!と思えるいいアルバムでした。

 

 

主にブックオフで中古のCDもバカスカ買っていたことを考えると、全体では3桁くらい買ってしまった可能性がかなりあるので中古の方のCDを数えることはしません。事実を知るのが怖いので(これは本当によくないところ)。来年は今年買ったアルバムをもっと聴きこむ年にしたいと思います。

 

秋頃からCDを買う枚数がかなり増えてるんですが、この頃から仕事に対する気持ちがいよいよしんどくなってきており、ストレスと消費活動が自分の中で関係している可能性はかなりありそう。たぶん自分にはそういう癖があり、もちろんこの癖は治せるに越したことはないんですが、今のところはそういうストレスがかからないような環境を作らないといけない気がします。精神的な健康を保って(もちろん肉体的にもそうです)生きたいです。

 

買うCDから、聴く(聴こうとする)音楽の傾向も見えてきますね。とにかく自分はUNISON SQUARE GARDENがまず一番の軸としてあり、あとはその時々でハマっているコンテンツにも影響を受けながら聴く音楽を選んでいる、という気がします。最近は本当に『ぼっち・ざ・ろっく!』一色です。今はぼざろから連想してチャットモンチーをよく聴いています。音楽的にどうこうというよりは、喜多郁代ちゃんが後藤ひとりちゃんのことを好きだったら……という妄想(原作ではそんなこと一言も言ってない)をしながら聴いてるんですけど。この悪癖も一向に治る気配がありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

UNISON SQUARE GARDEN「fiesta in chaos」@KT Zepp Yokohama1日目ネタバレオタク感想文

ええ〜やばすぎ  なんだ  カオス   カオスすぎ

 


ということでfiesta in chaosツアー神奈川公演1日目の感想になります。

セトリ見たくない人は回れ右をおすすめします。

 


最初にセトリです。

 

 

 

 


1.10% roll, 10% romance(イントロkpfツアーと大体同じアレンジ)

2.cody beats

3.kaleido proud fiesta

4.スロウカーヴは打てない(that made me crazy)(歌い終わり微アレンジ)

5.放課後マリアージュ

6.サンポサキマイライフ

7.桜のあと(all quartets lead to the?)

(ユニゾンスクエアガーデンデス!)

 


8.8月、昼中の流れ星と飛行機雲

9.5分後のスターダスト

10.フィクションフリーククライシス(イントロアレンジ)

11.Hatch I need(イントロアレンジ)

12.流れ星を撃ち落せ

13.カオスが極まる(後ろで炎←???www)

※8から13までドラムノンストップ

 


14.春が来てぼくら(頭に弾き語り追加)

15.シュガーソングとビターステップ

16.フルカラープログラム

17.箱庭ロック・ショー(アウトロ長めのアレンジ)

(ラスト!)

18.シャンデリア・ワルツ

 


en1.Cheep Cheep Endroll

en2.ラディアルナイトチェイサー

en3.君の瞳に恋してない

 

 

 

ということで順に。

KT Zepp Yokohamaは初めて行きました。初めて行くライブハウスはいつもワクワクします。うお〜。

とはいえ中は普通に他のZeppでもよく見る感じでした。Zeppって名前で全く違う内装だったら逆にウケる。

 


開演前はリアムギャラガーとオアシスが流れてました。前までウィーザーのアルバム垂れ流してた気がしますが、ここの担当の趣味変わったんでしょうか。開演前にオアシスの「Rock'n'Roll Star」流すの、カッコよくていいですね。これからロックバンド出てくるぞって感じで。

 


開演直前のイベンターの挨拶、「基準も変わり始めてますが、参加される方の心情、および主催の意向により、歓声などは控えていただくようお願いします(意訳)」という内容ですごく嬉しかったです。ここで既に泣きそう。いろんな考えがあると思いますが、なあなあにせず『ここではダメだよ』とルールを敷けるのは、我々がそれに従うと信頼してくれてるからなんじゃないかと思います。

 


さて本編。記憶だけで書いてるので間違いがあったらすみません。

 

 

 

 

 

 

 


カオスすぎて意味がわからない追加公演的ってそういうことkaleido proud fiestaツアー行った人全員見れるようにしてくれ久しぶりの曲だあああああそう繋ぐんかああああああああ貴雄さんは修行僧なんですか???炎で大爆笑してたら突然の春が来て死ふざけろはこっちの台詞あああああああああああああああ

 

 

 

 

 

 

ふざけてないで真面目に書きます。

 


そもそもこのfiesta in chaosツアーは

・7月から年内ずっとツアーやろう

・しかし10月に新しくシングルを出すことが決まってるなあ

・じゃあそのタイミングでちょっと変えるか

というツアーなんですね。詳しくはホームページの田淵さんのブログをチェックだ。

BLOG | UNISON SQUARE GARDEN - official web site

 


なので一応〝追加公演的〟と銘打たれており、ここから逆にkpfツアーとなんらかの関連があるじゃろう、というのはあらかじめちょっとわかる。だから、どこがどう同じでどう違うのか、という比較が楽しそうな、要するにマニア心が大いにくすぐられるツアーなわけでした。たぶんやる側もマニア向けだとでも思ったのか、(おっライブハウス(ホールと比べたらキャパは減る(のか?))でやるチャンスじゃ〜ん)とか思ったのかもしれない。これは憶測だし、本当だとしてあなた方はあなた方のマニアの数の多さを舐めすぎじゃ〜いと思いますが。さておき。

 


そういうマニア心(あえてオタクとは言いません。マニアです)にいきなり火をつけたのが一曲目の「10% roll,10% romance」。うわ!!! kpfツアー本編のラストだったやつ!!!!! しかも入りのアレンジは前ツアーでやったものを踏襲して100%意識してるのがバチバチに伝わってきて、曲が最高なのはもちろんセトリ的にもアホほどワクワクするロケットスタートです。煌びやかなメロディと性急なビート、これで踊らなくてどうする〜〜ということでたくさん踊りました。

そして二曲目はお久しぶりです「cody beats」! そろそろこの曲やってくれ〜と思っていたので私は君と会えて嬉しい! 嬉しい、嬉しい!(鏑木千束)。はい。こうして並ぶと初期からのバンドの〝ブレなさ〟がより強烈に伝わってきます。もしかして舞洲のライブ映像を期間限定で出したの伏線だったのかな……(cody beatsは15thの記念ライブでもやった)。

続いて放たれた「kaleido proud fiesta」、最高にハッピーな曲なのはもちろんですが、曲順如何でカタルシスの感じ方が変わってくるのもすごい。〝意味を持たせすぎない〟爽やかな曲順は前回、今回だけでなく次回以降のツアーでもこの曲をセットリストに自然と組み込むための布石なのでしょう。次回が楽しみ!(気が早すぎる)

とはいえこの曲の次は荷が重いぞ〜というタイミング。一回挨拶を挟んでリセットかしらという予想を裏切りハイハットを叩き続ける貴雄さん。これは……「スロウカーヴは打てない」!! なるほど〜〜〜〜違う角度からポップな曲を続けて投げてくるわけですねそれは打てませんわ(???)。さらに歌い終わりでリズムを崩したかと思いきやそのまま「放課後マリアージュ」へ。反則すぎる曲順、しかもまだあなた方名乗ってすらいませんが? ワンマンツアーならではのやりたい放題です。サビのクラップするところ、田淵さん貴雄さんのコーラスがはっきり聞こえてより可愛くなってました。

しかしまだこのセクション終わらない。休むことなく「サンポサキマイライフ」を投下。ここまで来ればなんとなく察せますね。

 


この曲順kpfツアーのセトリ遡ってないか???

 


〝追加公演的〟ってそういうことか〜!!!田淵智也と書いててんさいと読みます。さらに「桜のあと」まで飛び出す大盤振る舞いでようやく最初のセクション終了。ようやく聞けた「ユニゾンスクエアガーデンデス!」。ステージにいたのは7曲休まずやり続ける体力お化けでした。

 


小休憩を挟んで(当然のようにMCはなし)次のセクション、8曲目は「8月、昼中の流れ星と飛行機雲」。「8」曲目だから「8」月みたいな駄洒落である可能性を捨てきれないのは前回のツアーの7曲目が「own civilization(nano-mile met)」だったから……。そこは「Hatch I need」じゃないんかい!と思ったあなた。ちゃんと伏線は回収するから大丈夫です。しかしこの曲、本当に歌詞が好き。斎藤さんの歌も冴え渡っていました。

ドラムを止めずに次の曲は「5分後のスターダスト」。メロディはバラードの顔してますけどバカスカドラム叩くのが本当に気持ちよくて、ライブで大きく印象が変わる曲だなあと毎回思います。間奏もかっこいい。

アウトロでバチッと雰囲気を切り替え、セッションから雪崩れ込んだ「フィクションフリーククライシス」は落ち着き始めた会場の胸ぐら掴んで引き寄せるかのよう。カオスな曲展開を相変わらず意味わからん乗りこなし方で魅せていきます。しかもここで終わらず、ふたたび(記憶が間違ってなければ)セッションを挟んで「Hatch I need」へ。8曲目じゃなかったからもうやらないと思ってたわ! 実は始まる前の音出しの段階で、イントロで鳴るベースのエフェクターのチェックしてたんでどっかでやるのかな…?とは思ってましたが完全に不意打ちです。今日のセトリ反則技しかしてなくない?

さらに恐ろしいのがこのセクション繋ぎを含めてドラムが一度も止まっていないこと。貴雄さんこのツアーを修行か何かだと思ってませんか? ヤバすぎるセトリの流れで飛び出てきた「流れ星を撃ち落せ」、これ本当にカッコよかった…………この曲だけでもいいのでもう一度見せてほしい。アグレッシブなギターで攻めるロックバンド、マジでヤバイ、ヤバイ、ヤバイヤバイ…………アッ

 

「カオスが極まる」だ!!!!

 

緑と紫の怪しげな照明、そしてステージ後方のセットから噴き上がる炎。炎!?!?!???!??!?wwwwwwww

爆笑してたら曲が終わりました。

冗談はさておき貴雄さんのドラムが凄すぎる。手数多すぎて恐い。しかもこのセクション、カオスが極まる以外のシングル曲を一つも切らずにぶちかましてくれてヤバすぎんだろ〜って思いました(小並感)。

 


曲が終わっても消えるまでちょっと時間のかかった炎に笑っていた私の意識をぐっと再びライブに引き戻したのは、斎藤さんがギター一本で歌い始めた「春が来てぼくら」。ふだんはイントロから同期を使って演奏するだけに、この歌い出しはあまりにレア……ちょっとマイクから離れて歌う演出も良すぎて良すぎた(語彙力消失)。歌詞がいいんだよな〜〜〜〜〜。あとこれも結構バカスカドラムを叩くのでライブで聴くとますますかっこいい。

そのままkpfツアーではアンコールだった「シュガーソングとビターステップ」で会場を多幸感でますます沸かせます。彼らの名前を大きく広める契機となったシュガビタも、特別感がいい意味で完全に薄まり、ただの〝どの曲順でやっても最高に良い曲〟となっているのはこれまでの使い方を間違えなかったからこそでしょう。2A、毎回田淵さんの真似しちゃう。もうそろそろ真似すんのダサいかなと思っていてもしてしまう。そうして作り出されたハッピー空間に放たれた「フルカラープログラム」あ〜〜〜〜お客様それはレッドカード一発退場です〜〜〜〜〜!!!!!!普段ならこの曲聴くだけで泣いちゃうところなんですがセトリがよすぎて爆笑しかできなかった。ふざけろはこっちの台詞なんですわ。さらに前回ツアーで序盤にぶち込んで一気に会場を沸かせた「箱庭ロック・ショー」と、往年の名曲ワンツーでユニゾンの〝ロックバンド〟らしさを存分に見せつけたら、最後はお決まりの「ラスト!」の一声から「シャンデリア・ワルツ」を投下。今回の公演をライブハウスでやる意義。ロックバンドを名乗り続ける矜持。それらをまざまざと見せつけ、会場を興奮の坩堝に叩き込んだまま本編が終わっていくのでした。

(翌日の加筆:そういえばすごいド忘れしてたんですが箱庭ロック・ショーのアウトロ長めにアレンジしてて本当に本当に本当に最高だった、最高体験すぎたので東京の追加公演行ける人みんな行ってくれ。ていうか追加公演の追加公演ってなに???)

 


アンコールでは前回と同じアンコール一曲目の「Cheep Cheep Endroll」、前回本編で演奏された「ラディアルナイトチェイサー」、そしてラストに「君の瞳に恋してない」とポップに〆てさらりと去っていきました。〝追加公演的〟公演のアンコールと考えると、なるほどと腑に落ちる曲選びです。ところで君の瞳に恋してないの間奏で前の二人がステージ前方に出てきたんですが、田淵さんが斎藤さんに頭ぐりぐり押し付けてて(犬か?)と思いました。田淵さんほんまに斎藤さんのこと好きやな。

 

 

 

 


ということで主に本編のセトリにめちゃくちゃ言及した脳みそ直結文章でした。kaleido proud fiestaツアーはレア曲も大奮発したセットリストで、あれを聴いた時は「そんなのありなんですか???」と思ったんですが、それを踏まえて今回のツアーの感想を言わせてもらうならば「そんなのありなんですか?????????????」です。

kpfツアー、曲目は確かにレアな曲も多数ありましたが、振り返ってみればセットリストとしては「kaleido proud fiesta」「ナノサイズスカイウォーク」を最高に聴かせるためのかなり王道な演出で組まれたものだったと思います。

それをあらゆる意味で〝ひっくり返した〟のが今回のfiesta in chaosツアーでした。田淵さんはブログで「別に来なくてもいい」ということも言っており、曲目としては確かに一部kpfツアーを踏襲しているし、最新のユニゾン(新曲があるだけでいつものユニゾンだけど)をストレートに見るならkpfツアーの方がふさわしかったのもわかる。わかるが!!!!!

kpfツアーに行った人にこそこれを見てほしいよ〜!!!!!!!!!!

もっと沼ってほしいよ〜〜〜!!!!!!!!!

 


ということで映像化もしくは音源化を切に願っております。

 

あと特典のカレンダーカードが欲しすぎて『DUGOUT ACCIDENT』の通常盤を買いました。初回盤は持ってるけど通常盤の方がCD取り出しやすいからいいもん……

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20221109

先日バズリズムライブ2022に行ってきた。UNISON SQUARE GARDEN目当てで二日目に参加した。ユニゾンが最高なのはもちろんのこと、go!go!vanillasがいいなと思って、帰ってからもよく聴いてる。中古でCDも買った。

 

ライブではやらなかったけど、「ホラーショー」が頭ひとつ抜けて好きな気がする。

 

あとバズリズムと言えば、俺はライブ中わりと拳を硬く握りしめて上げる(家では空中を殴ると言っている)癖があり、ユニゾンの35分間ずっとそれやってたら筋肉痛になった。というか、筋肉痛にしては痛すぎるので腱か靭帯か知らんがそういうところを痛めたかもしれないと昨日からちょっと思っている。どちらにしろ身体を痛めるほどの音楽のノリ方はどうかしてるなと思ったので来週のユニゾンはもう少し落ち着きたいです(本当に落ち着いて観れる?)。明日のBase Ball Bearはそんなノリ方はしないはず。

 

身体がバッキバキの状態がずっと続いていて、この身体でライブに行くのは結構しんどいので、なんとかしたいです。この前から整体に通っていますがあんまり改善されない。

名刺代わりの⑥ナードマグネット『透明になったあなたへ』

「百合が好き」と、インターネットだけでなくリアルでもわりと公言していたので、周りに『百合といえばこいつ』みたいに思われています。先日『同志少女よ、敵を撃て』の感想を求められてやや困りました。読んだのだいぶ前だし覚えてないよ!

なんですけど「百合が好き」って言うのやめるか〜と最近思うようになりました。現実問題としての困難や同性同士の連帯と、コンテンツとしての『百合』やその楽しまれ方の乖離に納得できなくなってきたからです。これまでは現実とコンテンツの間にある溝に違和感を残しつつもまあ楽しんでおりましたが、この違和感を無視できなくなった。同性同士の恋愛を取り扱うことそれ自体になんら問題はありませんが、異性愛と等しく取り扱え!と声高に叫んだ瞬間、「じゃあ異性愛と何が違うんですか?」ということを考える必要が出てくる。例えば「同性同士の葛藤が云々……」みたいな話は同性間の関係が一般的〝じゃない〟とどこかで思うからこそ成り立つものではないか。そういった部分を無視して『百合』という言葉を使い続けるのは、あえて強い言葉を設定すると「差別」をむしろ助長しかねないんじゃないかとより強く感じるようになった。何度も書くけど、そういう関係性を描くことや、それを作品として楽しむ(?)ことを問題視しているわけでは一切ないんです。つまり、『百合』という言葉を使うことで生まれる「他人事」感に自覚的でありたい、という話。現実的に、様々な角度から様々な問題を解きほぐしていかないといけないモノを『百合』の一言で済ませるのは乱暴すぎないだろうか、という話。あとシンプルに「声の大きい〝百合オタク〟と一緒にされたくね〜」という気持ちもありますがこれはただの悪口ですね。

こういう話をする時に自分がBLの話をできないのは片手落ちだなともめっちゃ思います。

 

こうして『百合』を引き合いに同性同士の関係について触れましたが、これに限らず、マジョリティ側からマイノリティ側に〝平等〟を押し付けてしまっては、形を変えただけで本質的には不理解と変わらないのではないかと思います。それって寛容と言えるのか?

そういうことをよく考えるきっかけになるのが今回のアルバムです。

 

⑥ナードマグネット『透明になったあなたへ』

Dear My Invisible Friend

Dear My Invisible Friend

 

男女の特定をしない人称を使う、とか、そういう目配せはある意味当たり前になってきていると思います。いろんなアーティストのインタビューとかでもよく見る話です。なんですが、それって形式的な話に囚われていないか?とたまに思う。ていうかそれを「配慮」として考えるのならなんて傲慢な話だよと思います。結局は言葉を使う側と受け取る側、双方の問題意識次第です(なんも考えず使っても慎重に使っても、表面的には同じ言葉なので、言葉尻を捉えて突かれる今の時代においてはこだわりがないなら気をつけておきなよとも思いますが)。

 

ようやくナードマグネットの話をしますが、このアルバムには「THE GRAET ESCAPE」という曲があります。この曲の歌い出しは「ヘイボーイ」であり、「ヘイガール」と続きます。ならばこの曲が呼びかけているのは文字通りボーイとガールだけなのでしょうか? そんなわけはないのです。ここで呼びかけられるのはボーイであり、ガールであり、「ボーイ」「ガール」という言葉で括られてしまう人たちです。つまりみんなです。この曲を聴いてる僕であり、貴方です。このアルバムはそう思わせてくれる。

それはどの曲においても、さまざまな角度から自分の在り方や立っている場所に悩む人たちを描き出しているからです。置いてけぼりを作りたくない。そういう風に言葉を尽くしているからこそ、「ボーイ」と「ガール」が「みんな」になる。そんな曲の最後はこんな歌詞。

忘れないで 忘れないで

何もない君はこんなにも素敵だよ

(THE GREAT ESCAPE

「ボーイ」「ガール」、つまり性別に依拠した言葉での呼びかけが、「何もない」=性別すらも取り払って眼差した「君」を肯定する歌になる。外から押し付けるのではなく、内側にある凝り固まった観念を解凍していくように、聴く人を肯定してくれる。素敵な曲だなと思うし、こうやって歌うナードマグネットは信頼に足る、と俺は思っています。

 

このアルバムの曲はライブ映えする曲も多くて、ライブハウスでデカい音で聴くとそれだけでかっこいい。そのカタルシスと歌詞の良さで俺はナードマグネットのライブに行くたびにべしょべしょ泣いています(毎回マスクの下が気持ち悪くて仕方がない)。ナードマグネットのライブはデトックスでありセラピーです。

 

音楽なので好き嫌いがあるから、思想が同じでも音楽的にハマらないアーティストなんてごまんといるし、作り手の考え方が合わなくても、それを知らないまま口ずさんでいる音楽だってある。

そんななかで、音楽的にもすごく好き(ナードマグネットをきっかけに俺はパワーポップを意識して聴くようになった)で、このバンドを好きでよかったと思える歌詞を書いてくれるナードマグネットをリアルタイムで聴けていることは、俺の人生における奇跡の一つなのかもしれないなあと思います。

名刺代わりの⑤SHISHAMO『SHISHAMO 3』

SHISHAMO 3』、名刺代わりのアルバムに選んでみたはいいもののどういう切り口で書いたらいいかまったく分からない! 先日のGRAPEVINEとはまた別の悩みです。

 

SHISHAMOSHISHAMO 3』

SHISHAMO 3

SHISHAMO 3

 

どの曲のフレーズもメロディも、なぜかふとした時に蘇ってくる。このアルバムはリズムにスリーピースならではのタイトなニュアンスがあって、そこが特にお気に入り。ストーリー的な歌詞なので、共感するしないを抜きにして、場面を想像しながら聴ける良さがある(そしてその場面も特殊なものではなく、表現の分かりやすさも相まって想像しやすい、というのもポピュラリティーがあって良い)。

このアルバムの好きなところを端的に語るとこうなるし、これらを掘り下げてもただの説明だし、このアルバム、これ以上なんか書くことあるだろうか……。

 

思い出的には、2015年に「熱帯夜」がシングルとしてリリースされたんですが、夏フェス最盛期と呼べるタイミングで、しかも「君と夏フェス」で人気を博していたSHISHAMOが翌年の夏にこのメロウな曲を出した、というのは結構なトピックだったかもしれません。この手のやや粘っこいリズムの曲は当時のSHISHAMOにはたしかほとんどなくて、フェス人気にあやからずに挑戦的なことを始めたぞ、と驚いた覚えがあったし、これが受け入れられたら大きく跳ねるんだろうな、と偉そうなことを思っていました。そんで実際フェス人気を超えてお茶の間(これはもはや実感のない言葉になってきたなあと思っていますが)に浸透するバンドとなった。調べてみたら「熱帯夜」のあとにリリースした「君とゲレンデ」でMステに初めて出たようです。まるで絵に描いたようなストーリー辿ってますね。

そういう、バンドの過渡期的な雰囲気がこのアルバムにはある気がします。「みんなのうた」ではそれまでやってなかったホーンセクションも導入してるし(さらに言うと「みんなのうた」ってタイトルの付け方がすごい。NHKじゃん)。

 

なんてつらつら書いても仕方がね〜というかこれは俺が書くべきことではね〜〜〜という気持ちがすごい。でも曲については「良い曲〜」ってこと以外書くことがない。なぜだ……?と思う反面、これこそがSHISHAMOの狙いなのかもしれない、とも思う。曲中のどのパートもポピュラリティーを高めるものとして機能しており、例えばチャットモンチーの「シャングリラ」みたいにいきなり五拍子を挿し込む謎展開はまずしない。フックは作っても違和感は作らないし、ユーモア以上にアイディアで勝負してくる。なので俺は「良い曲〜」ってことしか言えなくなる。そういうことなのかもしれない。

 

あとSHISHAMOは楽器がきちんと三人分澱みなく鳴っていて、パキッとしたバンドサウンドが好きな身としてもすごく嬉しいスリーピースバンドです。気合いの入りようというか、売れ線にしっかりと当ててくる感じはこの次の4,5あたりがすごく強い感じがして、メロディの立ち方はそっちに軍配が上がりそうですが、バンド感がより感じられるこの『SHISHAMO 3』が俺は好きだなと思います。

2022年10月 聴いた音楽

このブログを更新していない間はライブにアホほど行っていました。4割くらいUNISON SQUARE GARDEN絡みで、横浜から大阪までTKとの対バンを見に日帰りで行ったり、一週間前に米子に行くことを決めて宿を取ったり、当日機材席が取れて水戸へ向かったり……。半ばストレス発散目的な向きもあり、やや不健全だったかもしれないなあと振り返ってみると思います。楽しかったのは間違い無いんですが。

 

10月はTHE KEBABSとネクライトーキーの対バン、cinema staff野音、XIIXのツアーファイナル、People In The Boxのワンマンに行きました。People In The Boxかっこよかった。最近聴き始めたばかりなので、まだまだ好きになる余地がある!とワクワクしています。ライブ、寡黙にやるのかと思ったらわりと喋るじゃんとは思った。また彼らのライブ行きたいです。

 

そういうわけで10月に聴いた音楽です。覚えてるモノだけ。

 

①ネクライトーキー『MEMORIES 2』

MEMORIES2

MEMORIES2

  • ネクライトーキー
  • ロック
  • ¥2037

 

対バンでライブを見ていいじゃ〜んと思ったので買ったアルバム。他に知ってるネクライトーキーの曲やアルバムと比べると、このアルバムはかなりストイックなギターロックだなという印象でした。聴けば好きだけどあえてこのアルバムを選ぶ、というところになかなか至らないので、またライブを観た時などに思い出して聴こうと思っています。

 

ヒトリエ『イマジナリー・モノフィクション』

 

ヒトリエ、古いアルバムをだいたい集め、ライブ映像も買うというハマりぶりです。『3分29秒』の初回盤のBD、Blu-rayってこんなに綺麗に映るんだな〜と感動。あと俺はシノダ氏の立ち振る舞いがだいぶ好きです。人と見ると少し背中が痒くなるので一人で見たいタイプの「好き」ですが……。

そんでこのミニアルバムについては、曲が好きなのはそうなんですが、どっちかと言うと(ニーゴ※のキャラクターと符合しすぎる〜!)という気持ちで聴いていました。イメソンオタクの悪癖です。

※『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』というコンテンツに出てくる「25時、ナイトコードで。」というユニットの俗称です。

 

People In The Box『Sky Mouth』

 

People In The Boxは「特定のアルバムをたくさん聴いた」という感じじゃないのですが、ライブで聴いた「冷血と作法」が印象的だったのでこのCDを選びました。2010年リリースだそうですが、これがそれより前と言われても、後だと言われても納得してしまいそうなのはまだPeople In The Boxを知って浅いからかな。例えば「翻訳機」がある程度リリースを重ねてからだろうみたいなのは流石に想像しやすいですが、技巧的なギターでへんてこな展開をしていく類の楽曲はわりといつの時期もやってる印象があります。

 

UNISON SQUARE GARDEN『カオスが極まる』

 

とにかくライブが楽しみ!!!ワンマンが楽しみ!!!!!!

UNISON SQUARE GARDENに対してはここ数年完全に全肯定オタクなのですが、その信頼は田淵智也という男のアティチュードに依るものが大きいです。詳しくはインタビューで感じてください。

UNISON SQUARE GARDEN「カオスが極まる」インタビュー|ユニゾンの挑戦は止まらない、アニメ「ブルーロック」主題歌で表現した新たなサウンドアプローチ - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

田淵智也は『ロックバンド』に途方もないロマンを感じている人なのだろうなと思います。その割にはシングルで打ち出す曲はロックバンドの限界を拡張していくようなものばっかり。でもこのロマンと作る楽曲は全然反発し合うものではなく、UNISON SQUARE GARDENディスコグラフィーにおいても自然極まる現象です。要するに田淵智也の言う『ロックバンド』はおそらく概念的なものに近いのだろうと思います。「あのバンドみたいにやりたい」ではなく、「こういうバンドがいたらかっこいいじゃん」という理想を『ロックバンド』と呼んでいるのだろうと。そしてその理想に忠実に作ることだけは辞めない、曲げない。だから俺は「箱庭ロック・ショー」と「カオスが極まる」を一本の線で結ぶことができるんだな〜と思います。

曲について一切語らないままここまで書いてしまった……。そのうちシングルの感想も書きたいです。やる気が湧いたら。

 

今月はTeleのワンマンに昨日行き、今週末からバズリズムのライブとBase Ball Bearの武道館公演とユニゾンの横浜公演とCUE!のラストライブとアルカラの野音の予定。こいつ相変わらず毎週どこかのライブ行ってんな……。引き続き感染対策はしっかりしてライブを楽しんでいきたいと思います。

 

名刺代わりの④GRAPEVINE『真昼のストレンジランド』

この企画でこのバンドのアルバムを選んでいいのか正直とても悩んだので、悩んだ!ということを記録するためにこうして書いています。GRAPEVINEです。

 

GRAPEVINE『真昼のストレンジランド』

 

GRAPEVINEというバンドを「自分にとってはこういうバンドです」と一言で説明しようとすると『はやくないバンド』になります。

BPMがはやくないのもそうだし、一度聴けば口ずさめるようなメロディじゃないし、歌詞をパッと読んでも意味がわからないし……。好んで聴くようになるまでに時間のかかったバンドの一つなので、誰かに紹介するにあたっても、自分の体験的にも、GRAPEVINEは『はやくない』。こうやって書くと巷で噂の「ファスト教養」と正反対みたいなバンドに見えてきますね。

さておき。無理やり一言でまとめてみましたが未だに俺はGRAPEVINEのことを掴みきれていません。技術がすげえとか、フレーズがめちゃめちゃキャッチーとか、そういう語り方をこのバンドではできない(そこが本質ではないと思っているという意味です)ので文章にしようとするととても困る。なのに自分の好きなアルバムにGRAPEVINEの作品を挙げていいのかな〜というのが先に述べた悩みです。好きだしいっか〜と思ったので結局挙げてるんですが。

 

ここまで書いてみて、そもそも自分がGRAPEVINEのどこが好きなのか書いてないことに気がつきました。この『真昼のストレンジランド』を選んだ理由とも関わってくるんですが、「音や言葉に情景が宿っている」ように感じられるのが、GRAPEVINEのすごく好きなところです。特にこのアルバムから感じられるのは夏と異郷の遠い風景。訪れたこともないのに、夏の日差しが降り注ぐ風の匂いと緑豊かなあの場所 ストレンジランド のことを俺は知っている……。説明をせず、適切な言葉・音を配置することでそれを想像させる。安易な言い換えをしてしまえば「文学的」に感じます。……こんな風に好きなところを書いても上滑りする感覚しかないから書きたくなかったんですよ! この感覚・「あの場所の情景」をピタリと分かってもらうためには貴方にも俺になってこのアルバムを聴いてもらうしかない。だから文章で書こうとしても困るのです。いま自分自身は「自分の感覚をわりとうまく書けたな〜」と満悦してますけど、それで楽しいのって自分だけだし……。

このバンドのことを語ろうとしても、気づけば自分とこのバンドしかいなくなる。人に伝わる語彙に直すには音楽的な話を持ち出すしかないんですが、自分の音楽的な語彙ではGRAPEVINEを語れない……。自分の中にはGRAPEVINEの曲を聴くことで湧き上がる確かな感覚があるんですが、それを客観的に語るための解像度が足りない、というのが「掴みきれていない」という感覚なわけです。

だから、

でかい当たりを掴んでしまった

世界を変えてしまうかもしれない

(真昼の子供たち)

の「でかい当たり」がなんなのかを自分なりに言葉にできた時、俺はこのアルバムを真に理解できたと言えるのかもしれません。今はその道の途中にいるのだという、これはそういうログです。