今日はこれ聴いた。

聴いた音楽について書くブログ。

名刺代わりの②the pillows『LITTLE BUSTERS』

「私を構成する」ともまたちょっと違うニュアンスを「名刺代わり」には込めています。具体的には「私を構成するアルバム」ならBUMP OF CHICKENの『COSMONAUT』とかアイドルマスターの楽曲群とか入ってきそうなんですけど、今の自分の名刺とは違うな……みたいな。

この企画の意義が「自分の文脈の再確認」だと前回の更新で明らかになったところで、自分にとって「名刺代わり」と「私を構成する」の何が違うのかをちょっと考えてみました。結果としては、そのアルバムが「今の自分が一番好きなのか」/「今に繋がるルーツになっている(つまり過去に力点がある)のか」の違いなのかな〜というところ。読まれる方はそんなの特に気にせんかなと思いつつ、考えの整理のために序文として書きました。

 

今回はその視点を踏まえつつ、(今というよりも過去に力点があるかなあ)と思いながら聴き返したらむしろ今の方が好きに思えたアルバムについてです。

 

the pillows『LITTLE BUSTERS』

 

the pillowsの入り口、結構いろいろあると思うんですが自分は『SKET DANCE』でした。懐かしいですね。『TIGER & BUNNY』より前ですので、聴き始めたタイミングは前回のユニゾンより早かった。なんですがその頃は「なんとなくバンドサウンドが好き」という程度で、当時は『PIED PIPER』『MY FOOT』を主に聴いていました。音が結構パキッとしているタイプのアルバムです。それに比べると、このアルバムは「ONE LIFE」とかなんでこんなにボヤボヤした音なんだと思ってたし、「like a lovesong(back to back)」「Nowhere」とかイントロの時点で意味分からんと思っていました。今思えば「ONE LIFE」の音とか歌詞の世界観と凄くあってるのに……。

 

これは当時の自分の中にハッキリとした型があって、そこに収まる曲が好き/そうでないものは受け付けられない、という状態だったのだろうと思います。今もその性質は変わってないんですけど、当時はもっと型がガチガチだった。サウンドもハッキリしたものでないとあんまりピンとこなかったので、スケダンで知った「funny bunny」もベスト盤の方ばっかり聴いてました。元のやつ、ドラムの音なんでボケてんの?みたいな。「the pillowsのことが好き」と言いながら、半分くらいしか魅力を分かっていなかったようです。

 

それがなぜ、昔から好きな『MY FOOT』ではなく『LITTLE BUSTERS』を名刺代わりに選んでいるのかと言えば、そういうことを思っていた自分の思い出と今とがここに渾然一体となっているからです。

昔の自分も、このアルバムもサウンドが分からんなりに好きな曲は好きで、そのうちのひとつに「アナザーモーニング」があります。

ニコニコ動画アイドルマスター菊地真のイラストを描いてこの曲と掛け合わせた動画があって、昔それがすごい好きだったんですよね。もちろん曲は違法アップロードなんでデカい声では言えないしここには貼りません。細かい内容も忘れたんですが、その絵柄と「アナザーモーニング」の音がすごい合っていてすげ〜いいな〜と思っていました。おかげで「アナザーモーニング」を聴くたびに俺の頭の中では菊地真がチャリを漕ぐ(でも個人的にはこの曲を下敷きにした我那覇響の二次創作も読みたいともずっと思っていた。まだ出会えていません)。ついでに「Blues Drive Monster」もあの頃大好きだったなとかそういうことも思い出す。

これだけなら「私を構成する」と変わらないんですけど、今の自分はなんと「ONE LIFE」の薄い幕の向こう側から聴こえるような音も気持ちよく感じるし、「Nowhere」の空からおどろおどろしい何かが降ってくるようなイントロのフレーズも好きだし、この曲と「ハイブリッドレインボウ」が並んでいることの素晴らしさも知っている。10年くらい経って自分の中の型もいくらか柔軟になり、昔以上に好きじゃんこれ〜、と思ったので今回の選出に至りました。今ピンときてないものも、そのうち腑に落ちる感覚があるんだろうなあ、という気持ちを力強く裏づけてくれる頼もしいアルバムとして俺の中に根付きつつあります。

 

ついでなので今の自分とアイマスの話をすると、この前シャニマスで風野灯織をプロデュースしながら(「MY FOOT」が似合うな……)と思いました。一番好きなのは七草にちかです。風の強い日を選んで走っていこうな。